Aptiva S-シリーズは、「スプリット・デザイン」という独特な設計になっています。これは、[FDD]、[IDE
CD-ROM DRIVE]、[電源部分]が、ISA バス経由のI/Fボードを介して、パソコン本体から分離独立したデザインとなっています。
このデザインにより内蔵型のIDEデバイスや、拡張ボード類の取り付けには以下の3点に注意してください。
<対処方法>
1.DVDドライブの増設/認識問題
2.DVD ボードの認識問題
3.ケースの物理的問題
1.DVDドライブの増設/認識問題
Aptiva S-シリーズは、「スプリット・デザイン」という設計のため、内蔵型のIDEデバイスの増設が困難になっています。
次に、ISAバス経由のI/Fボードのリソースと、ハードディスクコントローラのリソースが競合を起こす可能性があります。リソースを競合しないように、調整作業が必要になります。
弊社がおこなった動作検証の結果では、下記のように調整することで動作するようになりました。
- IRQ
- 04:モデム
- 05:Crystal PnP オーディオシステム CODEC
- 06:スタンダード フロッピーディスクコントローラ
- 07:プリンタ
- 08:システム CMOS
- 09:MPU-401 互換MIDIポート
- 10:AT&T Win Modem
- 11:スタンダードIDE/ESDIハードディスクコントローラ
- 12:PS/2マウス
- 13:数値データプロセッサ
- 14:Intel PIIIX Bus Mastering PCI IDE Controller
- 15:Intel PIIIX Bus Mastering PCI IDE Controller
2.DVDボードの認識問題
DVD ボードの取り付けですが、DVD-ドライブを動作させる場合、上記のようにIRQの空きがありません。DVD
ボードは、IRQ の 9 or 10 or 11 を使うのですが、どれも既に使われています。
WINDOWS 95 のレビジョンが、OSR2 (4.00.950 B)の場合でも、標準搭載されているモデム、音源、ISAバス経由の
I/F ボードのすべてが、ISAバスのものですので、IRQのシェアリング(共有)が出来ません。
DVD ボードを使うためには、
a. | モデムを取り外して、外付けモデムにして、IRQ10を空ける。 |
b. | 標準搭載の音源ボードを取り外して、IRQを一つしか使わない音源ボードに買い替える。 |
以上の a または b のどちらかを選んでください。
3.ケースの物理的問題
Aptiva S シリーズ に限らず、Aptiva のタワー型モデルに共通して言えることですが、PCIバスのブラケットの外側に出っ張りがあます。Aptivaに付属のモニターのケーブルのコネクタ部分が、その出っ張りとぶつかってしまうために、接続不可能になっています。
コネクタの幅が、31mm以下のコネクタでないと、接続出来なくなっています。対応策としては、コネクタの幅が31mm以下のモニター延長ケーブルを使うという方法があります。
|